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五感を磨いて鮮やかなライフスタイルを…

青山学院大学客員教授 岩渕潤子

「官能的」とはどういうことを意味するのか? この言葉をデジタル大辞泉で調べてみると「性的感覚をそそるさま。肉感的」という説明がある。


しかし「官能的」という言葉を聞いて私がまず思い浮かべるのは「五感」、あるいは、「直感」といった、人間に備わる本能的な感覚:視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚などの、人間としての感覚が研ぎすまされ、統合的に発揮され、それが肉体から感じ取れるイメージだ。


人として本能的に美しく、なんとなく気になって見つめてしまうような、要するにセクシーな人から感じ取れる魅力。官能的であるためには、五感のどれ一つとっても欠けていては成立し得ないと思う。

音楽を仕事にしている人、美術を仕事にしている人、演劇を仕事にしている人に共通するのは、実は、彼らのすべてが美食家であるということ。


オペラ・ハウスの近くや劇場街、世界的に有名な美術館の側には必ず美味しいレストランがある。そして、この「美味しい料理」には五感の全てが関わっているのだ。その料理を提供するシェフ、そして、その料理を五感で味わえる顧客たちはクリエイティブで、美しく、人生を楽しんでいる人ばかり。


魅力的に年を重ね、官能的であり続けるためには五感を磨くことから始めてみてはどうだろう? 美味しいものを食べ、絵画や彫刻、演劇、そして魂を呼び覚ます音楽に耳を傾け、自分自身も美しくなろうと感覚を研ぎすますことは、きっとあなたの人生を豊かにすることだろう。


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